サイトハウンドについてまじめに考えるブログ
2006.04.27.Thu 数字でみる世界のサルーキー

今回はサルーキー頭数を世界各国で比較してみた。

頭数はあくまでも各国のサルーキーを管理している家庭犬協会に登録されたものだけを対象にしており、その国で生まれた仔犬の頭数と輸入により新規登録された頭数を合わせたものである。

各国の家庭犬協会とは
 日本:ジャパン・ケンネル・クラブ(JKC)
 アメリカ:アメリカン・ケンネル・クラブ(AKC)
 イギリス:ザ・ケンネル・クラブ(KC)
 ドイツ:ドイツ・サイトハウンド・ブリード&レース協会(DWZRV)
 フィンランド:フィニッシュ・サルーキー・クラブ(FSC)
で、それぞれサルーキーの血統書管理を行っている機関である。

99年から2005年までの7年間の登録数は以下の通り。
Salukizahl der Welt
この統計で一目瞭然なのは日本のサルーキー登録数がこの6年間で2倍以上に増えていること。
もちろんこの統計に表れない無登録の繁殖だってあるだろう。
しかし全犬種の合計登録数が同じ6年間でわずか30%の伸びであると言うのに、サルーキーは2倍以上に増えているのだ。

この統計がいったいどういった意味を示すか、よく考えて欲しい。

日本以外の上記4カ国ではサルーキーの繁殖に関する条件がクラブで定められており、登録数(おもに繁殖による)の著しい増加は見られない。

日本のこの急激な登録数の増加は一概に繁殖に関する条件の定められていない現状にペットブームが伴い、素人または業者繁殖によるものと言っても良いのではないか?

さて、狭い島国で繁殖される大量のサルーキーだから、ここまでくると貧しい遺伝子プールが懸念される。
日本へのサルーキーの輸出に関してデータを見ると、サルーキーを1900年代に原産国から初めてヨーロッパへ導いたイギリスは少なくとも過去10年間において日本へのサルーキーの輸出は行っていない。
ドイツからも当然日本へのサルーキーの輸出など一度もない。
フィンランドの統計はまだ目にしていないのでなんともいえないが、ましてや原産国からのサルーキーの輸入など遠い夢話くらいにも思われているかもしれない。

おそらく日本が「海外からの血」として受け入れているのはアメリカからであると思われるが、アメリカのサルーキーを唯一の繁殖交流相手として選ぶだけではサルーキー本来の健康さは保てない。
というのもアメリカではすでにサルーキー乱繁殖の兆候が出始めているからだ。
今のままの状態を改善しなければ、日本のサルーキーの将来に不安が募るばかりである。


| 00:33 | comments(13) | Saluki |


Comment











貧しい遺伝子プールでの繁殖弊害。
つまり遺伝性疾病は、他犬種で実証済みです。
股関節形成不全症やパテラは有名ですが
他にも、数々の病気が蔓延しています。

そして、目に見える病気だけではなく性格的なもの
オーバーシャイや、突発性激怒症があります。
バーニーズやグレピなどは、要注意と言われていますが
ボステリやゴールデンでも発症例があります。
これは、突然何の前ぶれもなく人や他犬を襲うのです。

サルーキの登録数。この数字を見れば、そろそろ何かしら
弊害が現れてもおかしくはない。と思ってしまうのです。
From. momosa 2006/04/27 10:00

momosaさん、こんにちは!
先ほど本文の一部に修正を加えました。

貧しい遺伝子プールにおける健康障害はまず近代において強硬な改良を施された犬種(キャバリア、ダックス、シェパードなど)に多く見られます。
その上素人による乱繁殖で健康障害を持った個体からの繁殖が行われ、事態は悪化の一途を辿ります。
本来犬種としての成り立ちが古く、原産地がアラブ諸国全地域に広がるサルーキーと言う犬種は数千年もの間血の交流が充分に行われてきたため、遺伝病を含む健康障害を受けにくいものとされてきました。
目に見える病気や性格異常はほんの氷山の一角、目に見えない部分でどのような障害が出ているのか、私たちは推測するしかないのです。
それはただ単に一世代・一個体を見て判断するものではなく、何世代も先で現われることでもあります。
ですから早い時期の個体のセレクトと、近親血族以外のかけ離れた個体との交配は必須で、それらはすべて繁殖を行うすべての人間に自覚されなければならないことです。

たとえ一度の出産でも繁殖は繁殖。

アメリカのサルーキー達にはすでに兆候として、他犬種と同じようにこれまで報告されたことのなかった疾患が出始めています。
それらの中にはすでに他犬種で遺伝病と解明されたものも含んでいたり、一般に乱繁殖の結果として現われる疾患であったり、このような兆候が出た時点でもうこの国の犬種はかなり取り返しのつかないところまで来ていると考えてよいでしょう。

繁殖のために犬を輸入をする際も、ただ犬舎名だけで判断せず、ペディグリーとその血筋の健全性を見なくてはなりませんから、ただ業者に頼んで輸入してもらえば済むものではありません。
犬の輸入業者は海外の決まった犬舎と提携しているのが常で、本当のブリーダーと言うものは自分の育てた大事な犬を、どこぞの業者を通じて商売のネタにされるであろう状況には出さないのが普通です。
しかも「日本人は犬の飼い方を知らない」と海外では評判ですからね。(苦笑)
本当に良い犬が欲しければ自分で交渉するか、信頼のおける人物に無償で交渉してもらうのが賢明なところです。

ちなみにドイツ・イギリス・フィンランドではサルーキーの輸入はすべてブリーダー自身で交渉されています。
当たり前ですよね、それくらい自分でできなきゃ犬種の将来がかかったブリーダーなんてできませんよ。(笑)
日本くらいのものです、犬の輸入業者が儲かっているのは。
From. Kyoko Alscher 2006/04/27 20:25

うーん、どうなることやら。
テンの前にもパピヨンいたのですが最初の頃は「なんて犬種?」とか聞かれろことが多かったけど(今ほど犬飼いもいなかったけどね)、今じゃこないだみた本で今年期待の犬種で一位になってましたから。チワワにダックス・・・・なんで日本人て流行が好きな人がおおいいのでしょうね?
あっちなみにパピもサルも珍しいからとかそんな感覚で迎えたわけではありませんよ(笑)
サルも以前は100頭いかないぐらいだったのにねぇ。

From. かおり 2006/04/28 00:25

ワイマラナーに関しても、そうですネ。
個人のブリーダーさんから迎えたISILでも、血統書に掲載されてる3代のウチの誰かしらと血縁関係であることが多い・・というか、全く血縁関係ではないことのほうが珍しいくらいです。
さらに「珍しい」と冠されるコトが多い「ロングワイマラナー」については、国内で産まれた子達は、ほぼ近親の血縁ばかりでしょう・・・・。
それなのに、「CMで見たから」「珍しいから」と安易な繁殖をする人の多いこと。 「珍しい」なら尚の事、「今後の健全な犬種の為」に勉強しようと思わないのか、考えようとしないのか・と、頭を抱えてしまいます。

「犬の飼い方を知らない」と言うのは、恥ずかしいコトですけど真実ですね(・ω・`)
From. aki 2006/04/28 09:40

かおりさん、こんにちは。
先ほど本ブログ(Bodai Blog)の方でもつじさんからTBありましたけれど、チワワの運命がどうやらまた...
人気犬種であるのはいいんですけど、どのような人気なのでしょうね?
マスコミが報道するのはつまりのところ、「売れている犬種」とか、「これから金になりそうな犬種」と言うことでしょ?
「売れるから増やせ」「増えすぎたら今度は安くなるからいらない」「もう人気がないから売れない」こんな言葉が犬を扱っている人間から出てくること事態狂ってると思いますよ。
テレビや雑誌で見た「憧れの犬種」を街角のペットショップで衝動買いする人、多いんじゃないですかね?

akiさん、お久しぶりですっ!
ワイマの統計もチロッとみてみましたら、これもまたサルーキーに先駆けて怖い状態ですね。(苦笑)
そのうち何頭が断尾されていないのだろう?と言う疑問が頭をよぎりましたけれど...それはさておき。
日本は希少価値に弱いですよね、ロングワイマしかり、白シュナしかり、レアものというだけで注文が殺到しちゃうのがやはり犬をファションの一部と思っているところのような気がします。
犬って生き物ですよ?!?
「犬の飼い方知らない」と言われて当然ですよ、これじゃ。

ちなみにドイツでもロングワイマはやはりものすごく少ないです。
まだFCIに公認されてないし、ボダイと行く森でもたった2頭しか見かけません。

本音を言うと、今の時点で繁殖管理を犬種ごとのクラブに移して、小規模で規制・管理をしないとだめなんです。
すぐです、今すぐすぐ。
「来年度からの繁殖は許可を取らなきゃ一切の血統書発行をしない」と言うくらいやらなきゃダメです。
そして犬をペットショップやネットで販売するのも、ソッコー禁止!!!

うがーーーっ!!!

コーフンしてまいりましたっ!!
From. Kyoko Alscher 2006/04/28 21:31

ミニシュナも教えてください。 (笑)
From. Katoyan 2006/05/03 23:41

katoyanさん、Mシュナについてはご自分でお調べくださいまし。
しかも英語できるんですから、ズルしちゃダメダメ。(笑)

From. Kyoko Alscher 2006/05/06 06:16

いまよくよく右メニューバーに強制的についている広告欄を見てみたら「犬猫専門安心の店舗付き通販」だって!!
うがーーーっ!!
気軽にこんな広告をうちにつけんなJUGEM!!(激怒)

From. Kyoko Alscher 2006/05/06 06:19

初めまして
いつも真剣に拝見しています。
確かに乏しい遺伝子プール、怖い言葉です。
ショーをみているとそれが実感できますね。
あるブリーダーさんから聞いた話では、ヨーロッパ、特にイギリスのサルーキのブリーダーは日本にサルーキを輸出することを禁じているところが多いようです。
曰く
日本では(アジアでは)犬を食用にする
日本では犬を外で飼っておりサルーキには向かない(住環境含め)
怪しいブローカーの存在など
誤解も含めとにかく評判がよくないんだとか・・・

残念な話ですがそれでも一生懸命考えているブリーダーさんもいます。まずはサルーキを買っている人間から意識を改めていくしかないんですかね。
From. kaz 2006/05/07 17:58

kazさん、はじめまして!
レス遅くなってごめんなさい。
イギリスのブリーダーの話、私も何度か耳にしたことあります。
(イギリスといえばGreenpeaceやポール・マッカートニーの動物愛護運動で見られるようにちょっと過激な一面もありますからね)
ドイツでも時々何かの折に触れ中国や韓国・ベトナムでの食犬文化についてのレポートがあり、よく日本もその中に含まれると間違えて理解する人が多いようです。
最近では日本の動物愛護センター(という名の動物殺処分場)の話が上がり、かなり批判の的になっています。
しかも長年の捕鯨問題もひっくるめて、アジアはとにかく動物虐待国の集まりであるというレッテルが貼られています。

日本人がどんなに言い訳をしたところで事実は事実、日本でのサルーキーの飼われ方は確かにヨーロッパのそれとは大きく異なるところが多いですからね、日本の事情をヨーロッパ人に理解しろというほうが難しいです。

多分日本の事情をドイツのブリーダーが知ったら、やはりサルーキーを輸出したくないでしょうね。(笑)
でもこれは本当に愛するが故です。

譲ってほしい側もその誠意を見せるべきだと思いますよ。
本当に自分の惚れ込んだ犬種を飼いたい・輸入したいなら自分で足を向け、交渉するべきです。
業者任せでとにかく希望の犬種であればどこからでもいいとか、犬種の勉強もできていないうちに「レアもの」に価値を置きただ手に入れたいだけならば、ヨーロッパのブリーダーに何を言われても文句は言えません。

日本で本当に犬種のことを考えているブリーダーさんたちには本気でもっと大きな声を上げて立ち上がっていただきたいです。
この人たちが警鐘を鳴らさないと誰が犬種を保存していくのでしょう?

一般の飼い主たちの多くはメディアに流されやすく、本質を考えようとしません。
だから気が付いた飼い主は気付かない飼い主に口コミで意識を変えてゆくしかないのです。

あ、なんだか話がそれてゆきそうですから今日はこの辺で。(^^;)

kazさん、またおまちしてますね。
From. Kyoko Alscher 2006/05/17 22:11

KatoyanがMシュナの登録数とかを検索しなかったよ!

だって、ドイツの分とかわからないんですから。 (笑)
From. ぼてちん 2006/05/18 04:33

ボテチンの影にKatoyanさんがー。(爆)

http://www.ispu.info/でいろんな国のシュナウザークラブが見れます。
あとは言語と格闘、前進あるのみ?
がんばってくださいねー♪
From. Kyoko Alscher 2006/05/24 00:01

おお。 とてもありがたく受け取ります。 
From. Katoyan 2006/05/24 19:09

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